郷土玩具のABC

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達磨抱き猫

【達磨抱き猫】

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こちらは東京都多摩地区の多摩張り子の【達磨抱き猫】になります。

多摩達磨で有名な多摩張り子なので、招き猫も達磨を抱えています。

多摩張り子は今でも四軒が制作しており、そのうち会田さん、内野さん、根岸さんが招き猫をつくっています。こちらの【達磨抱き猫】は根岸さんが制作されたものです。

大きさは高さが20cmくらいあります。

なんとも味わい深い素朴な感じで、手作りの温かみを感じます。

 

江戸時代末期から作られている多摩張り子ですが、

【達磨抱き猫】は蚕に害をおよぼすネズミの天敵の猫と、

豊蚕(ほうさん)のまじないの達磨を組み合わせて作られたのが初まりだそうです。

養蚕農家が神棚に飾って商売繁盛を祈ったようです。

 

達磨の左目に何か文字が書かれていますが、これは阿吽(あうん)の「阿」です。

「阿」は口を開いて発音することから「吐く息」という意味で、「吽」は口を閉じて発音することから「吸う息」という意味です。

阿吽は対になっており物事の初まりと終わりを意味しています。

ですので、この達磨は左目に願い事の初まりの「阿」が書かれており、願いが叶えられると右目に「吽」が書かれることになります。

まだ、願い事は叶っていないので「阿」だけですね。(笑) 

ちなみに神社や社殿前にある狛犬は、一方が口を開けた「阿形」、もう一方が口を閉じた「吽形」で、「阿吽」を表しているそうです。

 

多摩張り子の【達磨抱き猫】は「深大寺だるま市」や「青梅だるま市」などで購入可能です。年に一度のだるま市ではた~くさんのだるまがありますのでお気に入りを探しに行かれてみてはいかがですか?

 

 こちらのお店でも購入できるみたいです!!

 

 

>多摩だるま だるま抱き招き猫(白)(トラ)