郷土玩具のABC

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張り子の虎

【張り子の虎】

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こちらは島根県出雲地方の民芸品の「張り子の虎」です。

なかなかワイルドないでたちで、しっぽも長く誇らしげな強そうな虎です。

力強く大きな目が迫力を感じますよね。

 

張り子の郷土玩具はは日本全国にありますが、
こちらの「張り子の虎」は島根県の代表的民芸品として全国的に有名なんだそうです。

この「張り子の虎」は、出雲地方独特の作りかたで
出雲和紙を材料として江戸時代から作られているそうです。
鼻ひげは本物の動物の毛を使用しており、独自のものなんだそうです。

 

張り子細工は、もともとは中国から伝わった技法です。
大量の反故紙を使用するので、反故紙が出る京都・大阪が発祥となり、
そこから城下町に広まって、
江戸時代には庶民の玩具として用いられたと言われています。
作成技法はその当時からかわらず、型にそって紙を水張り、のり張りし、
乾いたところでナイフで切り、中の型を取り出します。
それらの工程が全て手作業となります。

 

なかなか複雑そうな工程は、まさに職人技ですね~
どの郷土玩具にもいえますが、こういった手作業の良さが味わえるのが
なんとも良いところです。

 

ちなみにモチーフとなっている虎は

「千里の藪を走り抜く」といわれ、
勇気があって勝負に強く古来よりこれを飾って武勲を記念しました。
今でも男の子の端午の節句にはなくてはならないものとなっています。
また、病魔退散のご利益もあるそうですよ。

たしかに強そうなので、病魔といわずなんでもかんでも退散しそうですもんね!!

いやはや、このご利益にあやかりたいもんです!!

ちなみにこの 「張り子の虎」の首は「赤べこ」同様、
つんつん出来ちゃう仕様ですよ(笑
見た目のワイルドさとは、うらはらな、おちゃめなところが良いですよ~!

「うらはら」って通常会話で使う??(笑

 

 

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