郷土玩具のABC

日本各地の郷土玩具を紹介しています

ひつじ

【ひつじ】

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こちらは京都の伏見人形の【ひつじ】です。

干支のひつじを、擬人化されることなく作られています。

真っ白な体に瞳が黄色、角と爪が青色で、その青色がとても綺麗で効いています。

真っ白なのでどこかしら神聖な雰囲気があるように思います。

 

顔も可愛い感じではありませんが、

伏見人形はどの人形も結構リアルといいますか、

ものによっては少し不気味なような、

怖いような感じもするのは気のせいでしょうか。。。

 

ですがどうやらそれが、伏見人形の特徴のようです。

私のような郷土玩具バカになると人形の顔を見ただけでどこの人形かわかるようになってしまいます。(え?そんなことどうでも良いって(笑)

 

なにやら江戸時代から人形の表情はそれほどかえていないようでして、

勝手に想像するに江戸時代の流行だったのかもしれないのかなと、思うしだいです。

でも、今度京都に行った時にそこらへんの事情を聞いてみないとな!!

 

ちなみに伏見人形は【きつねの太鼓のり】もご紹介済みなので、まだお読みになっておられない方はそちらもどうぞです。

 

さて復習です(笑

伏見人形とは

稲荷山の土に物を利する霊験があるとされ乞うて持ち帰る風習があり、伏見稲荷周辺の住民がその土を丸めて粒に作り店に出して売るようになった。これを粒粒(つぼつぼ)と言った。何時の頃からか中をからに盆の様にした物を田豊(でんぽう)と称し次第に器皿の形となり土鈴をはじめ、牛・馬・鳥の姿をした土産物に変化して子供の玩具として喜ばれた。これらの土産物は人物や動物からさまざまに精巧な人形となって世に珍重されるようになった。深草の西部に瓦焼きがあるが、江戸時代に入り経済生活の安定や稲荷社信仰の発達から、稲荷社参詣の土産品の量産が必要とされ、瓦焼の手法である”型”の使用が始まった。
伏見人形は別名、稲荷人形、深草人形、伏見焼、深草焼、稲荷焼ともいわれ、日本各地の土人形・郷土玩具の原型となった。
伏見稲荷の南に当り良土を産する深草の地で、土師器の流れを伝え、建保2年(1214)の「東北院職人歌合」にも詠まれたように”かわらけ”が造られていた。室町時代に入るとともに、それに加えて火鉢、小壷などの日用品や茶器なども併せ作られるようになった。 Wikipediaより

 

土人形とは

土人形(つちにんぎょう)は日本古来の伝統工芸品の人形で、低火力の素焼きに胡粉をかけて泥絵具で彩色をした人形であり、素朴な味わいが多くの人々に愛されている。京都の「伏見人形」、福岡の博多人形が代表的な土人形である。 Wikipediaより

 

【きつねの太鼓のり】でも触れていますが、

伏見人形の窯元(作製しているところ)が減少し今や「丹嘉(たんか)」さん一軒だけです...

なくなってしまうと非常に残念...

おこがましいですが、歴史的にも貴重な人形だと思いますので琴線に触れた方がいらっしゃいましたら是非お気にいりの伏見人形を見つけて手に入れてください。

ご興味をお持ち頂けたなら、京都へ行かれた際は伏見人形のことを思い出してください。

 

 

こちらの書籍にも伏見人形が紹介されていますよ!!